今のOpenPNE開発の流れに対して、ちょっと・・・・いや、かなりとネガティブな内容なので、もし何かの間違いでこのエントリーにたどり着いて、これから読もうとしてる手嶋屋関係者(OpenPNE開発関係者)の方は・・・読まないほうがいいのかもしれない。
OpenPNEについてのエントリーなのにOpenPNE公式SNSで書かないのはこのネガティブな内容で、見た人が気分悪くしちゃったら申し訳ないから(´・ω・`)だって公式SNSでは今も、精力的な機能拡張をしてるので、そういう動きの邪魔になったら良くないしね。
んで、OpenPNEユーザー・開発者の目に触れないところで、これらを叩く意図なんて微塵もないことは予めご理解いただきたい。
というか、俺もOpenPNE使ってますもん。叩きたいわけがない。
(まぁこのブログのXMLフィードを公式SNSに登録してるので目にする方もいるかもしれないが)
内容はすべては予想の範疇であって、勝手に抱いた懸念です。悪しからず。
このエントリーに対して何かしら意見ある方は遠慮なくコメント等どうぞ。必ずお返事するという約束はしませんが、今の所コメントはすべて目は通してます。
OpenPNEが成長する方向
前述のとおり、俺が運営してる2つのSNSの構築にはオープンソースのSNSエンジン:OpenPNEを使ってたりします。
2006年12月1日現在のOpenPNE最新バージョンは「開発版 2.5.5」ですね。そして今も、開発・配布をしている手嶋屋さんや、有志のエンジニアによって絶え間なく機能改善が重ねられ、機能はどんどん充実したものになっていっている。
たしか、社長の手嶋さんが以前公式SNS内で、「今後のSNSは機能で特徴付けしないで、企画力で勝負して欲しい」というような事をちらっと発言していた気がします。誰かの日記に対するコメントだったかな?(公式SNS内でそのコメントのソースがすぐに見つけられなかったので、曖昧ですがお許しを。)
そういった考え方があるためか、運営者・設置者のスキルに依存せずに「色々な機能が最初から使えるSNSエンジン」としてOpenPNEは成長していってます。できないよりできたほうがいい、という「大は小を兼ねる」式な成長と言えると思う。
このエントリーはその成長方針に対して、「このままでいいのか?」とふと思ってしまったので書いたわけです。
機能拡張が進めばどんなSNSでもすぐに充実した機能を使うことができる。もちろん、最新の技術が組み込まれたSNSが誰にでもすぐに使えるというのはオープンソースのソフトウェアとしてはこの上なく優秀で素晴らしいことっすね。
で、それによって、運営者の技術力に依存せずに、どのSNSでも同じように機能を提供できるようになる、と。
OpenPNEは商用利用もOKなので、レンタルのSNSなんかでもOpenPNEのエンジンを利用している所もあります。こうしてOpenPNEの質が高まることで、自前にしろレンタルにしろ、どちらにしても高性能なSNS構築のハードルは低いものになる。
なんでまた、いいことだらけっぽいこの「どんどん機能拡張イケイケ状態」に疑問を感じたのかって言うと、この機能拡張が行き着く先に不安を感じたから。行き過ぎた機能拡張はSNSというサイト形式自体を潰しかねないんじゃないかな、とか思ったわけですよ。
大は小を兼ねるか?
こうした方向への成長によって手嶋さんの言うように、技術は共有され、企画・アイディアの力だけでWEBサービスを提供し、勝負できるというのはとてもWEB2.0的だとは思う。それによって当然のように起こるのが、「SNSの乱立・氾濫」ですね。ただこれはブログブームがそうだったように、たとえOpenPNEがなくとも避けられない流れだったでしょう。そして、まだまだこれからもSNSは増える。
そうやってSNSが氾濫すると、当然、ネットユーザーはOpenPNEで構築されたSNSに見慣れてくる。悪い言い方をするならば、「またこれか」と思われるわけですね。mixiユーザーなんかは既にそういう反応を示す人も多い。
どんなに特定テーマに絞ってニッチな形でSNSを企画・構築・展開しようと、使ってみたらどのSNSでも同じ機能しか提供されていない=どのSNSでも同じ機能が使えてしまう。良くも悪くもね。これはつまるところ、どこに登録しようともそれがOpenPNE系SNSであれば、結局「底」が見えちゃうことになる。
ex:「あぁ、どうせ日記書けて、日記内に色々なサイトが貼れて、あとはコミュニティが使えて、あとはetc...」
そんなネガティブな印象を持たれてしまったら、よっぽど強い動機付けがない限りは、ニッチなSNSは使ってもらえなくなるんじゃないか?という不安が沸いてくる。登録して中身を見ただけで、もしくは、登録する前から「何がどれだけできるのか」という手の内がすべて知られてしまっている。これじゃあ全くとは言わないまでも、SNSとして以前にWEBサイトとしての魅力は大きく半減してしまうんじゃないか?
そのユーザーが既に何かSNSを利用しているのであれば尚更そう思うだろう。全く新しいWEBサイトでありながら、ユーザーにとっては刺激も目新しさもないわけで、最初から「使い切ってる感」たっぷりだ。
そんな共通高性能のSNSだらけの状態で、ユーザーはどういう基準でSNSを選ぶだろうか?
結局のところ、SNSの本来の流れであるソーシャルな繋がりを重視し、「知人と一緒に使いやすいSNS」を選ぶことになるんじゃないだろうか?ニッチなコミュニティとしてのSNSは成長せず、結局は知名度だけのor利用者数の多さだけの勝負にだってなりかねない。
これが前述したような、「行き過ぎた機能拡張はSNSというサイト形式自体を潰しかねないんじゃないか」という懸念の理由であり、機能拡張がメリットしかない、とは言い切れない気がする理由。
大は小を兼ねるどころか、大が小を踏み潰す不安を感じてしまう。
必要になる矛盾した対策
では、このようにOpenPNE製SNSに対してネガティブな印象を持つユーザーに対して、運営者が取れる手段は何か?
OpenPNEっぽさ、SNSっぽさを消す。
最も有効な手段はコレになるんじゃないだろうか。カスタマイズを繰り返し、SNSをサイトの一部として取り込み、UI的にもSNS的機能を奥へと隠していくような流れに。そうなってしまえば、OpenPNEが目指したようような「企画だけの勝負」は不可能になり、最終的に必要になるのは運営者個々のデザインとプログラミング両面のスキルということになる。
これではなんだか本末転倒。「SNSの設置はご自由に。でも成功させられるのは選ばれた人間だけです^^」ってんじゃ矛盾もいい所のような気がする。
元から、SNSを成功させるのに必要なファクターとしてある程度のスキルを含めた運営者の手腕は必要だ、というツッコミはあるだろうが、それを差し引いても、本来の流れから考えて少しおかしな事なるのは間違いない気がする。
ネガティブスパイラル防止策
さて、そうして苦労して独自の機能を備え、カスタムされ、技術的+企画的におもしろみのあるSNSが完成したとしよう。その機能が特徴的で、素晴らしいものであればあるほど、それらの特徴はOpenPNEに容赦なくフィードバック(吸収)されるだろう。そうなれば、せっかく苦労して導入した自慢のカスタマイズ・ハックも、「特徴」ではなくなり、たちまちありきたりものになる。
例えば、もし仮に今SkypeAPIを使った機能の拡張が提案されたとしよう。それが完成されたものであれば、間違いなくそれらは本線開発へフィードバックされると思う。どのOpenPNE製SNSでもSkypeとの連動が可能になるわけだ。その素敵な機能提供と同時に、もうそこでSkype特化SNSの可能性の芽はなくなる気がする。
オープンソースであるが故の積極的な機能拡張よって、独自の機能的特長を含めた「企画」までも潰しかねない。
そしてそれは、何度新しいカスタム・ハックをしようとも、無尽蔵に本線開発にフィードバックされる可能性を持ったループとなって、SNS運営者にプレッシャーをかける。
本来、機能の拡張はエンジニアにとって刺激的で楽しいものだろうし、独自性や技術力の勝負が可能な部分のはず。それは企画に通じる素晴らしい特徴。
でもそういった運営努力が無駄になる可能性を孕んでいるのが怖い。
WEB2.0とかが積極的に語られるようになってからは「永久にベータ版」なんて謳い文句を良く聞くようになったわけだが、OpenPNEのこの成長スピードはWEB2.0的と言えると思う。それによって、SNSという文化それ自体の成長を止めてしまわないで欲しいなぁ。もうOpenPNEは1歩動けば大きく周辺を揺るがしかねない規模の普及率になってきていると思う。
オープンソースとしてダウンロード数は確かに大事な実績だけど、実際にどれだけのSNSがうまく運営できているかも今後は大切な気がする。機能が増えるたびに、SNSが減るようなことになったんじゃ、なんだか、ねぇ。
SNSエンジンがSNSを潰すような機能拡張をしてたんじゃ、結局のところニーズが減るわけだから、自分の首を絞めることにだってなる。
だったら、今みたいに何でもかんでも便利そうなら取り込む、なんていう貪欲な・・・毒のある表現を使えば意地汚い開発なんてせずに、せっかくここまで普及したSNSエンジンとしての価値を考えて、OpenPNE3.0系で検討されているらしいOpenPNE同士の連携等に力を注いでもいいような気がする。構築されたSNSの価値を高めてあげるエンジン、システムを考えてあげてもいいんじゃないかな。
ここまでの小さく、そして広い普及をしたSNSなんてのは他には無いのに、もったいないじゃん。もっとコンセプトのある(感じられる)開発ができてもいい気がするんだけど・・・。
そうなっていけば、OpenPNE自体が機能的な成長をする → 技術者・運営者のモチベーションが下がる → オープンソースとしての成長も止まる・・・なんていう最悪のループだって避けられるだろう。「もう付けられる機能ないし。」「どうせそのうちPNEに機能つくよ」と鬱に入る運営者もいなくなる。
ってことで、とてもネガティブな妄想エントリーでした。
酷いことも言いました。偉そうなことも言いました。デザイナー如きが、と鼻で笑ってもらってもかまわない。
そう思っちゃった、感じちゃったので書きました。でも、ブログってそういうもんだいよね?後悔はしていない\(^o^)/
ついでに、ふと思ったけど、「永久にベータ版」ってあるけど、変化がもたらすのは改善だけとは限らないよね。人間だもの、どんどん改悪する可能性だってある。それに気づけるかどうかも、これからのWEB2.0とかいう時代でサービス提供していく側が意識しないといけない大切なことなのかもね。
俺もデザインやってるクリエイターのはしくれだからよくわかる。
改善だと信じて、自分が築き上げたものを「捨てる」ってのはすごく勇気が要る。時間をかけて頭を捻って生み出した作品だもの、思い入れだってある。でもその思い入れ度外視で、自分がしてることを客観的に判断する眼と、改める勇気は持たないといけないんだろうなぁ。合掌(´-人-`)自戒。
「SNS関連で気になるニュース」を蛇足ってことで追記の方にに書いときました。興味あればどうぞ。
SNS関連で気になるニュース
■WEB2.0(っていうんですか?)ITベンチャーの社長のブログ:近日公開! マルチSNSブラウザ「EARIS」
・・・SNS用の専ブラみたいな感じなんですかね。実はちょうど去年の今頃「SNSポータルSNS」等の外部SNSとの連携を主としたサービスがあったら便利だなーなんて思ってたことがあったので、このEARISというブラウザは非常に気になりますね。まぁ有料アプリだったら100%使いませんがね。あとWEBアプリだったら文句なし。
■RSSマーケティング株式会社:>高機能ブログパーツ[Blog+]ブログプラス
・・・「ブログをSNS化するブログパーツ」だそうです。うちのブログにも早速つけてみました。12/4現在では、あしあと機能、ブログ+への招待、掲示板、メールフォーム機能、フォトライブラリ機能、プロフィール機能など、一応のSNSらしき機能をリリースしているようです。ただ、ブログ+全体のユーザーの動向が全く見えないツールなのでそれがひっかかる。どうせなら登録したブログのXML等を自動取得して、それによって最新日記等をブログ+のユーザー同士で共有なんてできたらおもしろいのに。それをブログパーツ上に表示すれば、より外との繋がりが見えやすくなるんじゃないかな。このままじゃ招待機能にしたって、ブログ宣伝のためorブログパーツ宣伝のための機能に成り下がっちゃってもったいないよね。今後の機能リリースに期待。
