バイラルと炎上。情報リテラシーと2ch。

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バイラルマーケティングなんてものがあります。

影響力のあるブロガーやSNSユーザーに商品やサービスの紹介記事を書いてもらう。するとそれを読んだ読者が「あの人が話の種にしてた」「あの人が紹介してた」・・・なんていうのを理由に、どんどんその「ネタ」を二次的に知人に紹介してくれたりする。実は、こういう流れで商品やサービスを認知させることに意味がある。

ごく一般的な広告戦略ってのは、

 企業 →[企業]→ 消費者

っていう風に、企業が企業(の商品)を消費者にプッシュするものだった。それに対して、このバイラルマーケティングってのは

 消費者 →[企業]→ 消費者

てな具合に、消費者が企業(の商品)を消費者にプッシュする。
人間ってのは不思議なもんで、「本人」よりも「第三者」がする話に強く影響を受ける傾向にあるそうな。
A君がBちゃんに直接好きだと伝えるよりも、A君がBちゃんを好きらしいって話をCちゃんがコッソリBちゃんに伝えた方が、Bちゃんとしてはその事実を受け入れやすいそうだ。
※詳しくは心理学の世界の話になるらしいので割愛。勝手に調べてくれ。


のまのまイェイのアレとかも、「これ面白いよ。」「一回見てみなよ!」からネットで話題になって、実際に商品化までされたケースよね。

んでもって、そういった売り方・宣伝の仕方が効果的ってのが分かっててるもんだから、それ意図的にやってやろうってのが、ココんとこ騒がれてるバイラルマーケティング。
アフィリエイターなんかもこの手法を利用して、自分の所のブログで商品紹介して、その商品紹介についてるアフィリエイト付リンクから商品を買わせてコンバージョンに繋げる、なんてことをしたりってのもよくある話だよね。
「ネットで話題に!」なんて謳い文句が付くものも、大抵このバイラルマーケティングに当てはまるわけですね。(もちろん結果的にそうなった、って場合もあるけど。)

でもこのバイラルマーケティング、ちょっと間違っちゃうと大変なことになるわけですよ。
面白いもの・いいもの・話題性のあるものを知人に教えてあげたい!知人と共有したい!という、
言わば善意に頼った広がり方であるために、それが嘘だと分かった時にユーザーが抱く踏みにじられた感、裏切られたような気持ちは、とてつもなく大きいものになる。

これによって発生するのがサイトやブログが荒れる状態。俗に言う「炎上」ってやつです。

そうなっちゃうと、プラスの噂が広まったの時とは比べ物にならない、とんでもないスピードでマイナスの噂が飛び交うことになる。
失敗してる企業ってのは、そこまでのリスクを考えられずにやったのか、それともリスクを背負ってでもやる価値があると考えたのか・・・まぁどっちにしろ、個人的にはもうちょっとうまいやり方があったんじゃ?っては思ったり。

ちなみに何で企業がリスク冒してまでこの手法をやりたがるかってのは、これまでのネット広告とは成果の出かたが違うからだと思う。
(少なくともいまのうちは)
ネット広告なんて、例えばリスティング広告に高いコスト払ってても、コンバージョン率は1%を余裕で下回るのが普通。
それにくらべて、例えば一人のブロガーが「ここのブログの機能いいよ!」ってクチコミ用に書いた記事を、10人の知り合いが見たとする。見た読者が「へぇ~。無料ならやってみるか。」って具合に10人中たった1人がサービスに登録しただけでも、コンバージョン率は10%になる。これはすばらしい数字ですよ。

こんな風に、確かにうまくやれば費用対効果もいいし、瞬発力も期待できる手法ではあるんだろうけどさ、その商品があたかも話題性のあるものであるかのように無理に仕立て上げたりしないで、本当に心から消費者が面白いと思えるものをリリースすれば、勝手に広まるのにねぇ?


具体的に大手の失敗例だと、ソニーがブログでした自作自演がばれて騒動になったなんて話とかね。

んでこの記事を書くキッカケになった以下の件もまさにそのバイラルマーケティング絡み。

■NHKに取り上げられた 女子大生のブログ炎上


個人のブログに商品や映画の感想を書いてもらいPRする「口コミマーケティング」。その現状が2006年11月3日のNHK「ニュースウォッチ9」で放送されたところ、「企業から金貰って提灯記事を書いてるブロガー」と決め付けられ、ニュースに登場した女子大生のブログが大炎上した。PRを仕掛けた企業のホームページには「誤解を解きたい」とするコメントが載るなど大騒動になっている。[全文を読む]


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さて、どんな印象を持ちました? もうちょっと極端な聞き方をすると、「だれが悪いと思いました?」 かな。

書かせた企業?
書いたブロガー?
騒ぎにしたブログ読者?
NHKのプロディーサーって意見もあるかな?


俺の場合。
3つ目に挙げた、騒ぎにしたブログ読者、だと思ったわけです。

以前に、情報格差なんて話をしたりもあったけど、少なくともこの件に関して言えば、「情報に釣られた方が悪い」と思うんですよ。SBMのは、明らかに公式の情報としておいしいところだけ見せて、詳細な情報を手にしてない消費者を直接喰いものにしそうな感じだったので嫌だった。けどこれは、情報の受け取り手が悪いとしか思えない。
たしかに「裏切られた心理」ってのは理解できるけど、「今回はまんまと企業の戦略に釣られたねm9(^Д^)プギャーーッ」で済む問題じゃないかと。


ブログが「この商品すごいのよ」って言えば、消費者は「この商品すごー!」って喜ぶ。今度は、TV(メディア)が勝手な危機感・主観を交えて「このブログはこういう手法で作られてるのよ」って報じれば消費者は「なによそれー!ムキー!」っとなる。

「言われたから信じましたヽ(°▽、°)ノエヘヘヘヘ」
ちょっとまて。飴あげるからついておいで♪ って言われたら、身元の知れないあやしいオッサンに黙ってついて行くのか?

この騒いでるブログ読者ってのは、「いちブロガーのブログを見てそれをすべて信じた」?ってことよね?
公式のコメントでも何でもない情報を? 自分では調べもせずに? 他の人の意見を探そうともせずに? 勝手に鵜呑みにした? そしたら話が違う? ふーん・・・しらねぇよwwwww視野が狭かっただけじゃんwww
って話ですよ。

これじゃあ、人に文句言う以前にあまりにもレベルが低い。
もうね、そんなんだからいいようにされる。振り回される。疲れないのかな?
何でそんなにバカ正直なのかと問いたい。小一時間問い詰めたい。あ、よく言えば可愛らしい?ww

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さてさて、ちょっと攻撃的な表現も使ったわけだけど、結局何が言いたいのかってのはここから。

2ch管理人の西村博之氏の言葉で有名なのがありますね。

 「嘘を嘘と見抜けない人には(掲示板を使うのは)難しい」

これってのはつまり「情報リテラシーを持て」ってことなんですよ。情報を上手に使いこなす能力を持つ。
それができないのなら、氾濫する情報に踊らされるだけだから2chは使えないよ、っていう話を分かりやすく言ってくれてたりする。

いま必要とされてるのって、まさにコレだと思うわけですよ。

西村氏が言うように、実際、2chを使いこなしてる人たちってのは「異常」が付くほどに高い情報リテラシーを持ってる。ちょっとやそっとの煽り(挑発)は逆に「必死だな」と笑い飛ばし、何かを擁護する・支持・絶賛するような内容もすぐには信じず「本人おつかれ」「自演ですか」と常に疑ってかかる。
運営当初から、「匿名で誰もが自由に発言できる掲示板」だったからこその特異な文化ではあるんだろうけど、今、ネット全域でコレが必要になってるだけの話なんじゃないか?

個人が自由に「発言」できる場ってのは、今までよりも格段に増えてるのは明らかじゃない?ブログもそう。SNSの日記もそう。そういった手軽なツールがたくさんできたから、より一般的にインターネットが使われるようにもなった。コンピューターの世界、インターネットの世界に深い興味を持っていなくても触れられるようになった。

でもって同時に、俗に言う「パソコン初心者」がインターネットに大量流入してきた。ハードルが下がったんだろうね。大量の情報にさらされることに慣れていない=情報リテラシーを持たない層がネットの世界には多くなってきている。
だから、「嘘が書かれている可能性がある」という、ごくあたりまえの「インターネットの常識」に気づけない(知らない)ままに利用して、騙され、怒る。
そういう風に見えてしまうわけですよ。

んで、結局のところ、そういった「何の保証もされていない情報」を取捨選択する能力ってのは、受け取り手が養うしかないと思うわけですよ。冷たいようだけど、しょうがないと思う。
何でもかんでも知っている必要はないけどさ、せめて意識の面だけでも変われば、もっと心穏やかにネットと付き合えると思うんだけどなぁ。

どう?そう思うのは俺だけかね?

意見があればコメントしてくれるとありがたい。
(スパム防止のために、リアルタイム掲載されないケースもあり)

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[おまけ]
そういえばバイラル繋がりだけど、インスタントメッセンジャーのコメント欄を広告スペースとして貸し出す(売る)なんて、奇抜なアイディアもあったね。ログイン時にはポップアップされて、かならず誰かの目には触れるからそれを狙ってるとか。
たとえば、「ませう@今だけXXXXサーバの初期費用が無料! がログインしました。」とかになるわけですね。
確かに奇抜だしおもしろいアイディアだとは思うけど、すばらしいとは思えないなぁ。だって知人がいちいちそんな広告押し付けてきたら、嫌じゃんよwwwwww

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